
火・木の学外練習が終わって、汗と砂でベタベタのまま1Kに帰る。
玄関でスパイクの匂いに一瞬だけメンタルが削られて、洗濯機だけ回す。
通知、30件。
見たくない。でも見ないと、明日の練習が余計にしんどくなる。
主将になって1ヶ月。地方国立大の男子ラクロス部で、部員は55人。練習は週4。地区は中位。格上には勝てない上に、勝てるはずの試合で負けることがある。
僕は真面目で優しいって言われる。たぶん本当だと思う。怒鳴れない。衝突が苦手。言い方を気にしすぎる。LINEを開くのが怖くて、返事を考えすぎて遅くなる。
でも勝ちたい。
だから、練習や会議のやり方を整えて、勝てる形にしたい。
この記事は、そんな僕が「主将の悩みって、性格の問題だ」って思い込んで潰れかけて、そこからチームの運用を変えることで楽になっていった話です。
同じように「主将、しんどい」「言えない」「空気が怖い」って検索してる人に、明日から使える形で残します。
僕が一番しんどかったのは、注意できないことじゃなくて“毎回僕が抱える構造”
主将の悩みって、派手な出来事より、地味な違和感の積み重ねでした。
・練習がダレる瞬間がある。
・声が出ない。集中が切れる。
・出場機会の差で空気が悪くなる。
・学外練習費への不満が出る。
・幹部会が長いのに決まらない。
・同期に言えない。
ひとつひとつは小さいのに、全部が僕の胸の中に残る。帰宅して、通知を見て、また胃がキュッとなる。
当時の僕は、「主将はちゃんとしてるべき」「主将が言わなきゃいけない」って思ってました。
でも、今振り返ると一番の問題はそこじゃなくて、
やることの優先順位が決まってないから、頑張りが散って、ずっと疲れるだけだった。
この構造でした。
仕組みがないと、毎回「空気」を読んで、「言い方」を悩んで、「タイミング」を外して、結局言えなくなる。
言えないと、余計に抱える。抱えると、決断が遅くなる。遅くなると、チームが回らなくなる。回らないと、また僕が抱える。
このループを止めるのに必要だったのは、僕が強くなることじゃなくて、チームが勝手に締まる運用を作ることでした。
最初に変えたのは練習の最初の5分

いきなり大改革は無理でした。
だから僕は、練習の最初の5分だけを固定しました。
練習がダレる時って、途中で急に起きるように見えるけど、だいたい始まる前に決まってる。
今日の練習で何を成功させたいか、成功条件が何か、誰が何を担うか。これが曖昧だと、空気は必ず緩む。
僕がやったのは、毎回同じ「型」です。
目的→成功条件→役割
例えば、こんな感じ。
「今日はGB勝率。成功条件は“寄せの角度”と“声”。声の合図は2年が担当」
これをやるだけで、練習中に僕がいちいち怒鳴らなくても、空気が戻る回数が増えました。
僕が声を張るんじゃなくて、練習の芯が先に立つ感じ。
正直、最初は半信半疑でした。
でも毎回同じ型って、想像以上に効きました。部員って、何を頑張ればいいかが分かると、勝手に締まるんだなって。
同期に注意できない僕がやったのは、“役割の合意”を取りに行くこと

僕にとって一番のネックは同期でした。
仲がいいから言えない。壊したくない。空気を悪くしたくない。言うべきことを飲み込む。
そのまま夜になって、下書きが増える。
優しすぎる文章→きつすぎる文章→無難すぎる文章。3回見直して、結局送れない。
そして自己嫌悪。いちばんダメなパターン。
でも、ある時気づきました。
僕は同期に「怒る」必要はない。僕がやるべきなのは、同期と“友情の話”をすることじゃなくて、幹部として役割の話をすることだって。
同期に言えないのは、僕が弱いからじゃなくて、
「同期としての関係」と「幹部としての役割」が混ざってたから苦しかっただけでした。
だから僕は、切り出し方を変えました。
僕が実際に送りやすかったLINEの形
「言いにくいんだけど、同期だからこそ“幹部として基準だけ揃えたい”。
次から“ダレた時の合図”を決めたいんだけど、幹部会で2分だけ話せる?」
ポイントは、注意じゃなくて合意です。
相手を責めない。人格に触れない。
「勝つために必要な運用を整えたい」って話にする。
これだけで、僕の罪悪感が減って、言いやすくなりました。
結果、チームの空気も荒れにくかったです。
出番の差で揉めそうな時は、まず“選ぶ基準”をはっきりさせる。

出られない子の顔が無表情だった日、僕は一晩ずっと引きずりました。
出てる側も気まずい。試合の帰りバスが重い。無言とスマホとため息。
僕は「この空気を変える一言」を探して、結局黙る。
でも、これも後から分かったことなんですが、
空気が悪くなる原因って「出られないこと」そのものより、基準が見えないことが大きいです。

何を伸ばせば出番に近づくのか。どこを見て評価されてるのか。
これが分からないと、人は腐る。逆に分かると、まだ踏ん張れる。
だから僕は、“全部説明する”のをやめました。
代わりに、最低限の基準だけを置きました。例えば、
キャッチ/切替/声
みたいに、分かりやすくて練習で改善できるもの。
基準が置かれると、「出られない=価値がない」になりにくい。
主将が守るべきなのは、空気じゃなくて“納得”なんだと思います。
学外練習費への不満は、正論なので詰む。

学外練習って、強くなるために必要だと思ってました。
でも、頑張るほど部員の負担が増える。ここが主将として刺さる。
不満が出た時、僕は最初「必要だから」って正面から言いそうになりました。
でもそれ、火に油です。
「払えない人はどうするの?」って正論で返されたら、僕の心が折れる。
だから僕は、説得をやめました。
やったのは「費用の見える化」と「代替案」を出して、部として決める形にすること。
僕が言い切るんじゃなくて、意思決定をチームに戻す。
これができると、不思議なくらい罪悪感が減りました。主将が罪悪感で判断を止めると、全部が止まるので、ここは大事でした。
ミーティングが長いのに決まらない

幹部会って、丁寧に話すほど良くなるものだと思ってたけど、違いました。
丁寧に話しても、決まらなければ疲れるだけ。
僕が変えたのは、「会議で何をするか」を絞ることです。
会議は、結論を出す場所。感情の整理は別でやる。
僕の中で基準にしたのはこれでした。
会議で残すのは「決めること」と「担当」と「期限」だけ。
それ以外の話は、短くていい。むしろ短い方がいい。
この形に寄せたら、帰宅後の“主将タイム”が少しだけ短くなりました。
その少しが、僕にはめちゃくちゃ大きかった。
僕が先に決めたのは相談する相手
主将の悩みって、孤独になると増幅します。
僕は観察して、改善して、文章にして、ひとりで整えようとしがちでした。
でもそれ、長く続かない。
そうではなく、相談を“気分”じゃなくて“役割”で決めました。
技術はコーチやOB、現実とお金は主務、現場の熱量は副将。
そして、部活と関係ないところでもちゃんと話す。
「相談する」って、弱さじゃなくて運用です。
主将が壊れたら、文化も仕組みも全部止まる。僕はそこを一番怖がってます。
まとめ:性格は変えなくていい。回し方を変えればいい
主将の悩みは、性格のせいにすると詰みます。
僕は怒鳴れない。衝突も苦手。既読も怖い。たぶん急には変わらない。
でも、運用は変えられる。
練習の最初の5分を固定する。同期には注意じゃなく合意を取りにいく。基準を置く。会議は決める型に寄せる。意思決定をチームに戻す。
これを少しずつやったら、僕の胃がキュッとなる回数が減りました。
空気が締まる瞬間が増えました。
「主将が頑張る」じゃなくて、「チームが回る」に近づきました。
もし今、あなたが同じ場所にいるなら、まずは一個だけでいいです。
次の練習、最初の5分を型にしてください。
僕はそこから、やっと息ができるようになりました。
FAQ
Q. 主将に向いてない気がします
僕もずっと思ってます。だけど、向き不向きより「回し方」だと思いました。怒鳴れない主将は、運用で強くなれます。
Q. 同期に言えない時、最初の一言が欲しい
僕は「注意」じゃなく「合意」を取りにいく言い方が一番送れました。
「基準だけ揃えたい。2分だけ話せる?」みたいな。
Q. しんどすぎる時はどうすれば?
一人で抱えない。相談を役割で決める。返信しない日を作る。主将が壊れたら終わるので、そこは“チームのため”に守っていいです。
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